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漏斗胸は先天性の病気ですので、どの様な事が症状なのかさえ患者様にはなかなか分かりづらく、不安に思い、心配に感じてしまう方もいらっしゃると思います。
少しでも不安を解消できるように、私たちは全力で対応してまいります。
松山笠置記念心臓血管病院では、
胸部外科の知識と経験を活かし、
Nuss法(ナス法)による漏斗胸手術を
独自に改善しています。
漏斗胸とは、胸の前面の中心部位が、漏斗(ろうと)の形に凹んでいる状態を指します。漏斗胸は出生時から見られることもあり、年齢を重ねるにつれて形状の変化が進行性に強くなることもあります。特に学童期などにおいては、他のお子さんとの外見上の違いから精神的な負担を感じたりすることもあります。
漏斗胸は1,000人に1人程度の割合で起こり、女性に比べて男性の方が4倍ほど多いことも知られています。
胸は、肋骨と胸骨を中心として形作られています。
肋骨は背骨の骨から左右12本ずつ出ており、前方に近づくにつれて骨から軟骨へと変化します。前胸部で肋骨と胸骨が結合しますが、この部分の肋骨は、軟らかい軟骨でできています。軟骨は骨に比べて柔らかく、形状変形をきたしやすいと考えられています。漏斗胸はこの肋骨の軟骨部位に変形が生じることから発症します。
漏斗胸では、前胸部が凹むことから美容的な問題を伴うことがあります。他の人との容姿の違いから精神的な悩みを抱えることもあります。3歳頃までに胸の凹みは自然によくなることがありますが、大きくなると自然治癒が望めなくなります。
また、時間経過と共に凹みの部分が右に寄ることもあります。さらに、漏斗胸の方は、前胸部の変化に伴い少しでも楽になるために前かがみの姿勢を取ることも多く、猫背・側弯症・ストレートバック症候群といったの背骨の変化もみられるようになります。
漏斗胸の程度が強い場合には、胸部に位置する心臓や肺の機能にも影響が及ぶようになります。具体的には、循環動態や呼吸状態に悪影響が生じることがあり、呼吸器感染症をきたしやすかったり(風邪を引きやすいなど)、不整脈を生じたり、弁膜症を発症したりすることもあります。
漏斗胸の手術として一般的に行われているのは、 1998年にDr. Donald Nussが報告した「Nuss法」です。
Nuss法とは、金属のバーを陥凹かんおうしている胸骨の裏側に留置し、裏側から前方へ胸骨を押し出す形で胸骨を矯正する手術法です。Nuss法は、1期目の手術で金属バーを留置し、数年後にバーを抜去する2期目の手術を行います。1期目から2期目の手術までの期間は、患者様の年齢や体格、骨の太さなどによって変わります(2?5年)。
Nuss法は胸の筋肉の皮下(筋膜の上)にバーを留置するため、筋肉が動くとバーがずれてしまう可能性があります。通常のNuss法では、バーのずれを防ぐために筋膜の上にスタビライザー(安定装置)を取り付けるのですが、それではバーを十分に固定することは難しいと考えました。
そこで、皮下脂肪の下にある筋肉を剥離して、その下にバーを入れる「筋層下Nuss法」を考案しました。筋層下Nuss法では、剥離した筋肉の下にバーを入れ、さらに手術用の糸をかけて左右の肋骨をそれぞれ2か所で縛ります。これにより、バーの位置異常を予防します。
外来にお越しいただき、術前検査を行ったうえで手術の日程を相談します。手術の前日には入院していただきます。
当日は、全身麻酔を行ったうえで手術を実施します。胸郭の陥凹に合わせて金属バーを曲げ、陥凹した胸郭を持ち上げるようにして、バーを胸骨の裏側に挿入した後、180度回転して陥凹した前胸壁を挙上します。
また、空気や血液を通すドレーンを胸腔内に留置します。1回目の手術は完了です。
2回目の手術実施は、1回目の手術から2?3年後くらいになります。
それまで、経過観察となりますが、ご不安なことなどございましたら、いつでもご相談ください。
目安として、20歳以下の子どもなら2年後、それ以降の大人は3年後に2回目の手術を実施します。体格が大きい方や骨が太い方、再手術の方の場合には、それよりも長い期間(たとえば5年ほど)バーを留置し、2回目の手術を行うこともあります。
2回目の手術後、4日ほどで退院となります。その後、およそ1か月後に再び来院していただき診察を行い、異常がないことを確認して治療が完了します。
松山笠置記念心臓血管病院は、地域になくてはならない救急医療を支える病院のひとつです。診療科目は、外科、心臓血管外科、胸部外科、救急科、心臓内科、呼吸器内科など10科を標榜しています(2021年4月時点)。とくに、漏斗胸治療においては、北は北海道北見市から、南は沖縄県宮古島まで、各地から患者様がいらっしゃいます。当院では、安全性・確実性が高い漏斗胸手術の実施を目指すとともに、できるだけ痛みを抑え、傷あとを目立たなくするよう努めています。漏斗胸治療で当院を受診される際には、事前にメールかお電話でご連絡いただければ、紹介状がなくても構いません。
医療の多様化により、様々な疾患に対する外科治療が行われるようになりました。漏斗胸も私が大学院一年生でフレッシュマンの頃は、外科治療を行っている施設は全国で片手ほどの数でした。Nuss法の考案より、呼吸器外科、小児外科、形成外科の医師が漏斗胸外科治療に参入し、一見簡単風に見えるNuss法は、実施困難さより再び全国の実施施設が減少してきています。この為、道後温泉に入りがてら当院にまでいらっしゃる患者様が多いのが実情です。当院では患者様の病状を正しく判断し、心臓及び肺の圧迫を来す症例や脊椎側湾症などの脊椎疾患を伴う症例に外科治療を行っています。患者様の病状を正しく診断し、適切な治療を選択・提案させて頂きます。
松山市松山空港・JR松山駅・松山観光港からのアクセスが便利で、利用しやすい環境にあります。何か気になることや不安なことがありましたら、いつでもご相談に乗りますので、お気軽ににご連絡ください。
日本全国の皆さんに満足いただける医療サービスの提供を目指し、これからも職員一同努力してまいります。
昭和 27年2月24日現在の病院の地に生を受ける。
血液型 AB 型、辰年生まれのうお座。 4代続く医師の家系を継ぎ、胸部外科を専門として多くの患者様の診療に携わっている。
漏斗胸は陥凹が前胸壁を圧迫するので、圧迫程度にもよりますが人によってさまざまな障害が出ます。一番よく見られるのは、“姿勢が悪い”、次が“太れない”というものです。また、呼吸器障害や不整脈などの心疾患、不眠症等を起こすこともあります。このように人によって症状が違います。ほかの症状が出ることもありますので、お気を付けください。
当院のホームページからお問い合わせのところにメールでご相談ください。こちらで初診の申し込みも出来ます。
私は研究会などで出張する事がありますから、
来院されるのであれば、前もってメールで予約を取ってからいらして下さい。
3割負担であれば、約¥15,000-、10割負担であれば約¥45,000-となります。
実際には3割負担であれば約30万円の自己負担ですが、月間医療費が約8万円(一般の方)をオーバーした場合、高額療養費制度の利用によりその差額の約22万円が戻ってきます。加入されている公的医療保険(全国健康保険協会(協会けんぽ)・健康保険組合の都道府県支部、国民健康保険の方は市町村の保険担当、ほか)に事前の申請を行っていただければ、一定の限度額のお支払いとなります。ただし、あらかじめ自己負担限度額でのお支払いをご希望の場合は、各公的医療保険より“限度額適用認定証”の交付を受け来院時にご持参ください。もちろんその場合、差額の約22万円は戻りません。
高額医療請求をする場合、月単位での請求になるため、入院期間が翌月に跨る場合は、ふた月目の入院費および退院後の外来費用が若干ではありますが、請求できない場合があります。この場合、一番お金の掛かる手術費は十分請求できますので、ご了承ください。
個室を望む場合には個室料(A個室~C個室)が必要です。詳しくは当院ホームページの入院案内をご参照ください。1日当たりの個室料金が掛かりますので、1泊の場合は2日分かかります。
宿泊施設については、当院の近くにあるNPO法人の.『ファミリーハウスあい(http://www.npo-lafamille.com/index.phpindex.php" target="_blank">http://www.npo-lafamille.com/index.php)』の資料およびビジネスホテルの案内を参考にしてください。
はい、可能です。胸部写真(正面・右左斜45°)をデジタルカメラや携帯のカメラで撮り、E-mail で送っていただければ、ご来院なさらなくとも手術が必要か、ある程度判断できます。(※写真郵送でも可。証明写真ボックスの中で撮ったものでも可。)
20歳以下であれば、手術後約2年、20歳以上であれば、手術後約3年で、バー抜去手術をすることになります。しかしながら、骨の太い方は5年くらい入れて様子を見る場合もありますので、ある程度個人差があります。1回目の手術の後で決めることになります。
また、費用は大体10万円前後です。個室を望む場合には個室料(1日4,300~7,000円+消費税)が必要です。
費用としてはご両親の収入により異なりますが、自立支援医療(育成医療)が使用できます。個室を望む場合には、個室料(A個室~C個室)がこれに加わります。市役所、市区町村役場などで育成医療の申込書を貰って、当院にお送りくだされば記入して返信します。郵送していただく際、必ず返信用の封筒を同封してください。
バキュームベルにつきましては医療機器ですが、かなり改善が難しいので当院では取扱がありません。どうしてもご希望の場合は、取り扱いがある施設をご紹介することはできますが、余り芳しい成績は残せていません。
なるべくご希望に沿うようにいたしますが、ホテルのように確約できるわけではありませんので、その点はご了承ください。
※手術の予定が未定で、お帰りになる場合、ご都合によって手術を早くしたいなど、当院で血液検査をする場合があります。これは必ず手術を受けることが前提ですので、手術を受ける場合は、お部屋の希望、病衣を借りるかどうか、テレビを見るかどうか、現在の職業、身長、体重などを事前にご回答いただく場合があります。ご了承ください。
住所 | 〒790-0023 愛媛県松山市末広町18-2 |
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アクセス | 松山市駅 約1分 |
電話番号 | 089-941-2288 |